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21世紀、未来を語る⑳回復期リハビリ病院

今は我が世の春を謳歌しているかに見える回復期リハビリ病院の凋落の日は近い。病院と定義される施設には、最低限の治療機能とリハビリ機能を兼ね備えていなければなくなるからである。高度急性期病院は平均在院日数短縮のため、短期に退院させてリハビリ病院へと送ってくる。まだ亜急性期なので、当然病状が急変したり悪化しうる。そのたびに元の病院に転送されていたら、患者も迷惑だし、医療費も膨らむ。実際リハビ病院といってもリハビリ専門医の配置は少ない。元々の数が少ないからである。だから回復期リハビリ病院といっても、リハビリ専門医による特殊な治療が行われているわけではなく、もっぱらPT・OT・STによる人数任せの人海戦...

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21世紀、未来を語る⑲地域医療包括病棟

日本慢性期医療協会武久会長は、「地域包括ケア病棟が最大最多の病棟になる」と明言している。地域包括という名称は、従来の地域支援センター(通称さわやかサポート)と紛らわしいが、まったく別の形態である。ケアといいながら介護施設ではなく、亜急性期対応の病棟である。65歳以上の高齢者の一般救急・急性期対応を回復期リハビリ病棟との合体形なのである。今は回復期リハビリ病院が足りず、超人気だが、「リハビリだけ提供して病院といえるのか。治療が必要になったらすぐに転院させているではないか」との批判の声が聴かれる。これからは全ての病院に、リハビリ機能が求められる時代になる。リハビリ施設とPTがいなければ、そこは病院...

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21世紀、未来を語る⑱国公立病院の民営化

今まで親方日の丸で赤字を垂れ流してきても平気だった国公立病院が民営化されると、必死で黒字を出すために見境なく競争に乗り出してくるだろう。遠慮なく患者の取り合いを始めるだろう。今まで急性期をうたってきた民間100床以下の小規模病院は、建物も古く、設備も貧弱でこの競争に勝てない。そこで民間病院は、10対1からも撤退して、13対1の地域包括ケア病棟か15対1の回復期リハビリ病棟に向かわざるを得ない。それには、十分な広さのリハビリ室を確保し、PTを雇わなければならない。それだけの投資ができるだろうか。それだけの場所を確保できるだろうか。それでもだめなら、20体1の医療療養型に転換せざるを得ない。6.4...

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21世紀、未来を語る⑰国公立病院の行方

都内には7対1高度急性期病院がひしめき合っている。国はこれを4分の1もしくは2分の1減らしたいと考えている。2014年度医療報酬改定の影響を受けて、2.8万床が7対1から10体へと転換した。この数は、国が目標にしている病床数削減の10分の1にすぎない。あと10年でさらに残りの10分の9を転換させたいと狙っている。合計25万床を7対1から撤退させたいのだ。もっとも手っ取り早いのは、国公立病院の統廃合と廃止である。全国の国公立病院を原則全て民営化させれば、この問題はいっぺんに片が付く。民営化させれば10対1以下で民間と競争しようが構わない。さらに東京都なら年間数百億円、国なら数千億円の補助金を出さ...

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21世紀、未来を語る⑯国公立病院の9割が赤字

国民は国公立病院に全幅の信頼を寄せている。しかしその運営は、ときに非効率でコスト高になっており、その9割が赤字というデータが示された。一方民間病院は効率的に運営されているが、規模が小さく、医療水準としても信頼度が劣る。そもそも平成22年度の診療報酬改定は、こういった大学病院のような大規模病院の救済目的に組まれたものだった。しかし結果として、国の社会保障費負担が益々広がっただけだった。親方日の丸、という言葉がある。大規模病院になると、「絶対に潰れない」という神話が広がり、危機感が欠如してしまう。国公立病院にはそういう宿命がある。国鉄もしかり、「JRになり民営化したら、儲け主義になってサービスが低...

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21世紀、未来を語る⑮不都合な真実

医療保険は出来高払いが原則だった。しかし点数を上げるために不要な検査や治療をする傾向がみられると、定額制DPCが導入された。すると今度は7対1の手厚い看護配置をしきながら、あまり治療の必要のない軽症患者ばかりを集めるようになった。実際、平成22年から25年度まで、全国の大学病院は空前の像収益に沸いた。利益の多い大学では年間50億から120億円の黒字を出した。そこで平成26年度から、本当に7対1看護にふさわしい患者を入院させている病院だけが収益を上げられるように、医療必要度、在宅復帰率、病床回転率に一定の基準を設けた。その結果、どの大規模病院も、少なからず基準を満たせない患者がいることが判明した...

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21世紀、未来を語る⑭公立病院への赤字補填

国公立病院の大半は赤字である。そもそも国公立病院は土地代も建設費も支払っていない。運営費だけですむのに赤字なのだ。一方、民間病院は土地代・建物代・新しい医療機器購入費まで全て自前で賄わなければならない。にもかかわらず民間病院の7割は黒字を出している。なぜか。原因は人件費にある。国公立病院の人件費高騰の原因は医師にあるのか、看護師にあるのか、答えはノーだ。原因は事務部門にある。医療職は民間病院よりも安い賃金で長時間働かされている。しかし人数は多い。無駄が多いからだ。システムに無駄があるからだ。そのため、膨大な人数の事務職が必要になる。彼らは非生産部門である。増やしても収入には結びつかない。国公立...

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21世紀、未来を語る⑬公立特養と民間老人ホーム

かつて介護保険が始まるよりも前、特養といえば生活保護者や低所得者住処と決まっていた。税金を払ってきた人は後回しにされてきた。ところが、2000年の介護保険導入以降、自己負担分が公平に一律請求されるようになると、彼らの姿は特養から減りだした。生活保護費や年金の全てを特養に支払わなければならないからである。本人の金を本人が使って何が問題なのかわからないが、その金をあてにしている人がいるようである。その特養を経営する社会福祉法人が黒字経営を続けて、巨額の内部留保がたまっているという。本当かな?と思うが国は介護報酬を大幅に下げた。一方、民間有料老人ホームは、収入の減った分を料金値上げで対抗してくるだろ...

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21世紀、未来を語る⑫医療の公と民

公的医療としては、個人としては防ぎようがない状態での医療、例えば経済的弱者に対しても等しく提供される医療のことで、生活保護者や難病、高度急性期医療等が適応範囲となる。それに対して民間医療とは、まだ十分なエビデンスのない治療法や国民全員が受けられそうもない最先端医療、もしくは個人の努力によるところが大きい生活習慣病等の予防治療が対象になるだろう。公的医療は公立病院で提供されるべきであり、民間医療は民間病院から提供されるべきであろう。公的医療を公的病院で提供する医療職は、準公務員とみなされるべきである。一方、民間医療を提供する民間病院は、その収益に対して株式会社並みに課税されても仕方ないのかもしれ...

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21世紀、未来を語る⑪フランスの二本立て医療保険

フランスでは、全国民一律のセイフティネット部分である国民皆保険と、上乗せ部分として所得や負担に応じた任意民間保険との組み合わせになっている。民間保険部分は各自の選択に任されている。皆保険部分は保険料と税金で賄われており、日本と同じで公平性に重点が置かれている。民意民間保険はサービスや個別性が重視されている。どちらを利用するにしても、窓口での支払いはなくなる。このフランスのやり方を日本も参考にしてみるとよい。

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