Blog


21世紀、未来を語る⑩日本独自のシステム

二本経済はどうか。日本経済ではなくて二本経済である。全国一律の値段で買える一般消費財は、自由な市場経済が向いている。特徴がなくなるという欠点はあるが、日本中どこに行っても同じブランドのスーパー・コンビニが展開している。一方自然環境である空気や水はどうだろう。どこも東京と同じような大都市だったり、大工業地帯だったら、空気や水のきれいさは保たれるだろうか。水源確保のためや空気汚染を避けるために、所有権者に全ての自由を認めるわけにはいかない。穏やかな制限を設ける必要がある。医療介護教育も、儲け主義に任せるわけにはいかない。かつて赤字を垂れ流してきた国鉄や電電公社は、今やJR・NTTとして優良企業とな...

Continue Reading

Continue Reading

21世紀、未来を語る⑨フランスの死角

パリに行くと、世界中の人が集まっているのがわかる。西アフリカ諸国はかつてフランスの植民地だったので、アフリカ系の人も多い。フランスだかアフリカだかわからなくなる。道路工事現場にはモロッコやアラブ系の人が多い。スーパーのレジ係も移民が多い。低賃金労働や危険な仕事は、どこの国もなりてがいない。日本も同じ。しかしそこで、外国人労働者を入れたり移民で、となると、宗教の問題、人種の軋轢、歴史観の違い等々で町の一体感は薄れ、衝突がおきる。治安も悪化する。フランスの経済学者トマ・ピケティは、金融ビジネスのような仕事で大儲けしている人にもっと課税すべきといっている。逆に低賃金労働者の課税を免除すべきだとも言っ...

Continue Reading

Continue Reading

21世紀、未来を語る⑧格差の解消

英米による金融支配が貧富格差の拡大を招いていることは間違いない。しかし価値観を同じくする西側陣営諸国は、どう対処したらよいのか。フランスは常に英米に対して批判的である。国連常任理事国であり、水爆をも保有する核武装国でもある。ロシアと関係が深く、中国との関係も良好だ。かつてはイランのホメイニの亡命を受け入れた。国内ではフランス共産党が強い。民族はラテン系で宗教はカトリックである。アングロサクソンとはことごとく対立している。この溝は永久に埋まらない。しかもフランスは世界一の観光立国である。パリは世界の憧れの的であり、年間来訪者は7000万人を超えるという。日本との共通性が、ほとんどみられないかに思...

Continue Reading

Continue Reading

21世紀、未来を語る⑦21世紀の覇者

20世紀後半から21世紀にかけて英米による金融資本が世界経済を支配した。この陣営に日本とドイツ・イタリア等が挑戦し、敗れた。第二次大戦後は、西欧と日本は英米に追随した。戦後、ソビエトがアメリカに挑戦したが、勝てなかった。今中国がアメリカに挑戦的であるが、まだまだ相手にならない。少なくともあと20~30年は、中国がアメリカの挑戦者として認められることはない。それまで50年は英米の天下が続くだろう。ソビエトがロシアに戻ったように、中華人民共和国も昔の中国に戻るかもしれない。イラク・シリア・リビアといった中東の狂犬と呼ばれた独裁者の国々も、テロを起こすのが精いっぱいだった。イスラム原理主義者たちによ...

Continue Reading

Continue Reading

21世紀、未来を語る⑥高すぎる金融資本収益率を低下させるには

ピケティは、「グローバルな資本に課税を強化しなければならない」と警告した。世界には極端に法人税を安くして、課税を逃れるためにタックスヘイブンと呼ばれる国家や地域がある。例えばイギリス領ケイマン諸島やバージン諸島等々である。ここに世界企業は本社を移し、法人税の課税を逃れている。金融大資本は英米に集中している。金融の中心地もアメリカのウォールストリートと、イギリスのシティである。英米がピケティの提案を受け入れるとは考えにくい。しかも日本は英米を最も頼りにしている。ということは、日本もまた英米式の国家に近づいていくことを意味する。すなわち、貧富格差の拡大が予想される。

Continue Reading

21世紀、未来を語る⑤ピケティの提言

ピケティは、貧富格差を拡大させた原因として金融ビジネスから生まれた高額所得者の出現をあげている。18~19世紀の富の源泉は農作物を生む土地であった。そのため土地の奪い合いが戦争を引き起こし、領土拡大が国力強化の道となった。しかし21世紀の今日、土地から生まれる富はきわめて限定的になった。変わって登場したのがマネーである。マネーは置いてあっても何も生まないが、人に貸すことにより金利を取ることができる。金融ビジネスが出現し、マネーを持つ者は遊んでいても金を手にすることができる仕組みになった。マネーは高い金利を求めて国境を越え、世界中を飛び回る。グローバリズムと呼ばれる仕組みである。グローバリズムの...

Continue Reading

Continue Reading

21世紀、未来を語る④トマ・ピケティ「21世紀の資本」

トマ・ピケティは過去における膨大なデータを解析し、総資本(金融資本を含む)と総所得の比率が大きいほど貧富格差が大きく、小さいほど公平な社会、と定義した。18~20世紀のフランスや英国では、総資本は総所得の7倍だった。1900年~1950年頃には、この値が2~3倍にまで低下した。より公平な時代になったといえる。ところが、2000年から2010年頃になると、再びこの比率は5倍近くに戻ってしまう。世界は今、再び貧富格差の大きな社会へと逆戻りしている。

Continue Reading

21世紀、未来を語る③昭和天皇の言葉

1983年、文化功労者との宮中晩餐会において、東大名誉教授宇沢弘文が経済学の歴史について説明した。その折、昭和天皇は「君は経済、経済というけれど、人間の心が大事だと言いたいのだね」と述べられた。このお言葉を聞いて、宇沢氏は後年「社会的共通資本」という考え方を提唱する。この考え方は、人間が生きていくうえで必要な空気、水、食べ物や生活や自然環境にかかわるものには、社会全体の共有財産と考え、個人的所有権が制限される、というものである。教育や医療も社会的共通資本と考えられる。電気、ガス、交通手段等もやはり社会的共通資本であろう。

Continue Reading

21世紀、未来を語る②20世紀の反省と21世紀の経済学

人々は次第に過去における行き過ぎた資本主義の弊害を忘れ、再びあくなき富への執着を始める。独占資本や世界企業の登場を看過するようになった。グローバリズムという流れである。富や権力の集中は人間の理性を狂わす。独裁者の登場である。独裁者は自らの富や権力を維持しようと、ライバルを排除し、身内を優遇するようになる。やがて親族支配となり、冷静な采配も振るえなくなり、滅亡する。次の独裁者が登場し、さらに富と権力を収奪する。今日の独裁者は一人の人間ではなく、グローバリズムという世界企業である。資本主義も共産主義もその目的は経済効率の追求にあった。しかし人間は経済だけで生きるのではない。ときに不経済な戒律を求め...

Continue Reading

Continue Reading

21世紀、未来を語る①ローマ法王の回勅

1891年、ときのローマ法王レオ13世は回勅を発表した。題名は「資本主値の弊害と社会主義の幻想」である。当時の欧米諸国や日本でも、少数の資本家が富を独占し、一般大衆は貧困に苦しんでいた。資本主義から社会主義・共産主義を目指す思想が台頭していた。ローマ法王はこの傾向にいち早く警告を鳴らしていた。しかしその後、ソビエト連邦が誕生し、世界共産化革命の嵐が全世界を吹き荒れた。その嵐はヨーロッパを経てアジアにも到達した。理想と言われた共産主義国家では人々の自由は奪われ、尊厳かりか命まで奪われた。2回の世界大戦を経て、資本主義国家はその反省から社会主義的要素を取り入れていった。そして100年後の1991年...

Continue Reading

Continue Reading

3 / 2412345...1020...最後 »